弱点を逆手に人を呼びこめるか? 「アツいまちサミット」の事例

厳しい暑さを逆手に取った地域振興策、「アツいまちサミット」が熊谷市で今年も開催されます。「アツいまちサミット」は、夏の猛暑で知られる地域の関係者を中心に開催されるイベントです。第1回目となった去年は親子連れ500人が参加し、多治見市の美濃焼の風鈴や、四万十市の四万十川での川遊び、熊谷市の地元の清流を使用したかき氷などがPRされています。

熊谷市、暑さで人を呼び込め 8月に「アツいまちサミット」(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO03193490T00C16A6L72000/

地域の特色を活かしたブランドの創出が重要であるということを地域活性化ニュースで何度も伝えてきましたが、地域に魅力のある、集客につながりやすい特色があるとは限りませんし、新たな地域資源が見つからず、困っている自治体も多いかと思います。今回のニュースでは、猛暑の時期に最も暑い地域という弱点を逆手に、集客に取り組んでいる事例を取り上げました。

真夏日・猛暑・最高気温40度越え・・・これらの弱点を逆手に、地域をPRするイベントが「アツいまちサミット」です。日本一暑い地域ならではの暑さ対策、暑さを利用した観光振興策、ふわふわかき氷といったご当地グルメ等、逆手にとって魅力をアピールしていくイベントです。これらの内容を見ていると、このイベントの対象(Who)となるのは、暑さの中でも元気いっぱいに遊ぶ子供(とその親)だと読み取れます。

資源が限られている観光マーケティングではまず自分たちが何を提供できるのかを考えてから、ターゲットを決める(What→Who)このようなやり方が効率的だと言えます。以下のケーススタディで使用した四則演算を使用すると、暑さという弱点を逆手にとって地域の価値にしていることから、わり算の例にあてはまるといえるのではないでしょうか。弱点を逆手にとって価値に変えるー。これからの地域活性化に必要な戦略になってくるかもしれませんね。

アイディア出しは四則演算で決まり?!〜新たな観光資源の見つけ方〜

「地域活性」とは競争です。

その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。