知名度の低さに悩む山梨県甲斐市は、市への移住や農産物販売の増加につなげようと、東京に進出している地元企業に委託して東京都杉並区に特設出張所を設けました。平日は移住相談、週末は首都圏各地のマルシェで農産物を売り込みます。
観光業者の3割「知らない」 地元企業とPR作戦 知名度じわり向上 山梨県甲斐市(日本農業新聞)
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移住や物販の増加につなげるには、まず知ってもらうという認知の段階を経て、実際に来てもらう・買ってもらうという行動の2段階に分かれると思います。この第一段階の認知力upを目指すためには多くの宣伝費やイベント費がかかり、財源があまり確保できない自治体には厳しいという問題点があります。そういった中で東京に進出している地元企業に委託し、新たな販路開拓をすることができるという点で他の地域も取り入れることができる非常に面白い取り組みであると感じました。
ただし一つ気をつけなければいけないのは、なるべく地元企業と自治体が両者、得をするような仕組みを作るべきということです。都市部に進出した地元企業の立場から考えると、離れてしまったが地元を応援したいといういわば情のためにこの仕事を引き受けることが多いのではないでしょうか。しかしきちんと利益が出るような仕組み、つまり地元企業側も得をするような仕組みでないと単発イベントはできるかもしれませんが、持続してイベントを行うことは難しいと思います。
一過性イベントでは地域は活性化できないというお話の続きはこちらをご覧ください。
「地域活性」とは競争です。
その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。