ジビエの価値をどのように伝達するか 青森県の事例

青森県むつ市脇野沢地区では、イノシシの飼育を行い、地元の商店・飲食店などにイノシシ肉の販売を行ってきました。しかし、施設の老朽化や販売数の伸び悩みもあり、2016年度で事業を終了することに至ったようです。

「苦渋の決断」イノシシ肉の生産終了へ(Web東奥)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160311-11121449-webtoo-l02

現在全国的な規模で、ジビエの処理施設の設置が進んでいます。これらの完成の暁には、獣害対策として殺し、放棄していたジビエの多くを食肉として加工することが可能になるでしょう。

処理施設の設置が進んでいる一方で、これらのジビエの消費量を増やそう、あるいはジビエをより高く販売しよう、という動きは必ずしも積極的に行われているわけではありません。現状を見ると、処理施設ができて肉を生産できれば売れるだろう、というような楽観視が見られるように思います。しかし、このようなニュースを見るとそのようにはいかないようにも思います。

生産量が増えるにもかかわらず消費量が変わらないのであれば、生産される積極的な意味はありません。今後は、多くの人が積極的に購入したことがないジビエの消費量をどのように向上させるか、という部分に関しても、考えていかなくてはならないと思っています。

そして、その後考えていくべきは、どのようにそれらを「観光客がその土地に訪れるための手段」として用いていくか、ということです。それに関してはこちらの記事で触れていますので、どうぞご覧ください。

ご当地グルメは目的か手段か

「地域活性」とは競争です。

その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。