PR動画は結果としてその後の移住促進につながったか? 宮崎県小林市

移住促進PR動画「ンダモシタン小林」で一躍話題になった宮崎県小林市。そんな小林市に移住した夫妻のインタビューが掲載されています。奥様が小林市出身であり、自然豊かなライフスタイルに魅力を感じていたことが移住の決め手になったようです。

宮崎県小林市に移住した人を訪ねてみた。半自給自足、薪ストーブがある暮らし。(T-SITE)
http://top.tsite.jp/news/lifetrend/o/26758394/?sc_int=tcore_news_recent

小林市の移住促進PR動画は非常に大きな話題になりましたね。小林市の動画は、ユニークな内容を取ることによって、大幅にリーチを広げることに成功していました。しかし、本当に必要な場所にリーチしているのか(移住をするつもりがない人にリーチしていないか)、あるいはその後PR動画を見た人が実際に移住につながったのか(本当に移住を検討していた人々にどのように受け取られたか)、という部分を冷静に検討する必要があるでしょう。本動画内では、水や野菜など美味しさという市の魅力も伝えられていましたが、それさえ捨ててしまい、リーチを増やすことのみを目指すのであれば、アイドルグループを活用したPR動画などと同様の効果になってしまう可能性があります。

今回インタビュー対象となっているご夫妻が移住した理由は、移住促進動画に魅力があったからではなく、奥様が昔住んでいたから、ということのようです。移住者を獲得するためには、ユニークな土地の魅力を地道に発信していき、少数の人に対して一番として選択してもらえるようにしていく以外に、方法はないと思います。(少数の人間に対して一番を目指す、という考え方はこちらで詳しく説明しています。この記事もご覧ください。「2位じゃダメなんでしょうか?」)

移住促進を考える人を対象として、魅力あるコンテンツを作る手法について、以前記事を書いています。こちらもあわせてご覧ください。
移住政策を考える人のための「移住・交流情報ガーデン」「全国移住ナビ」入門

「地域活性」とは競争です。

その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。