博報堂と高知県佐川町は4月26日、小学校高学年向けの創造性教育プログラム「ロボット動物園」を共同開発したことを発表しました。ロボットを作成する過程で創意工夫や問題解決などの能力を育むことがねらいです。
博報堂と高知県佐川町、小学校高学年向け「創造性教育プログラム」を共同開発(BIGLOBEニュース)
http://news.biglobe.ne.jp/trend/0427/res_160427_5494488780.html
教育×地域活性という点が非常に面白く感じました。ただしせっかく企業が自治体とわざわざ手を組むのですからCSRのような観点だけではなく、どういうコンテンツにすればその地域の活性につながるのかという点にも意識してもらえると良いと思います。
この事例がどのように地域活性につながるのか以下の2点が考えられます。まず1つ目は創造性豊かな人材を育成するという点です。インターネットの発達により是正されつつありますが、都市部と地方ではまだまだ教育を受ける環境が等しいとは言えないでしょう。依然大手の受験塾やこのような思考力を鍛えるような変わった教室は少ないからです。それゆえ小学校でこのようなプログラムを開講することは創造性豊かな人材を育成することができます。いずれは地域の発展を考えるようなきっかけを中高生時代に提供できるような導線づくりが欠かせないでしょう。またせっかく優秀な人材を育成して、都市部に流れては意味がないので、都市部への流出を防ぐような取り組みも必要になると思います。
そして2点目は他の地域との差別化となるという点です。単純労働が機械化されている昨今、いかに論理的思考力が幼少期から成長期に身につけることができるかが鍵となり、親御さんの興味関心事項であります。それゆえこのプログラムを地方が取り入れると、その他の地域の小学校と差別化を図ることができ、魅力ある資源になります。これは各地域が最も取り入れたい層である子育て世代の移住を促進するきっかけになるかもしれません。
移住に関してはこちらの記事が参考になるでしょう。
「地域活性」とは競争です。
その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。