北海道でM&Aが活発。M&Aと地域活性化はどう関わっていくべきなのか

2015年は前の年と同じ65件と維持し、道内企業が関わるM&A(合併・買収)が高水準で推移しています。訪日外国人(インバウンド)の増加を受け好調で、北海道新幹線開業も間近に控える観光業で動きが活発です。

北海道企業のM&A高水準 15年も65件、観光・農業で活発(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO98053830U6A300C1L41000/

買収というとあまり良くないイメージがあるかもしれませんが、ゼロベースで事業を始めるとあまりにもコストがかかりすぎるため、ビジネスの世界ではよく用いられる常套手段となります。このM&Aと地域活性化はどのように関わっていくのでしょうか。

まず地域活性化=自治体と想像されるかもしれませんが、限界があるため自治体にばかり任せていてはいけません。しかし民間企業が地域を活性化したいと思っていてもイチから行うのはなかなか大変なため、このM&Aという手段が使えるのです。北海道の例を見てみると、道外企業が道内観光企業を買収するという事例が多いようです。

地域活性化×M&Aで注意しないといけないのは、決定権がどこにあるかです。ビジネスにおける海外展開の際にも言えることですが、一番お客様の生の声を聞いていて市場を分かっているのは現場です。現場に自由な裁量権がないことにはそのビジネスは成功しないでしょう。買収側は“自分たちだけでは成り立たない”ビジネスを手伝ってもらっているという謙虚な気持ちで、現場の雰囲気を壊さないよう気をつける必要があります。

「地域活性」とは競争です。

その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。