竹田城の山開きが延期 地域活性化とどのように結びつけるか

朝来市にある「天空の城」竹田城の山開きが積雪により延期されました。竹田城では、保護工事を終えた天守台と本丸を約2年3カ月ぶりに公開する予定でした。

竹田城跡“雪化粧”も山開き延期 関係者落胆(神戸新聞)
https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201603/0008849806.shtml

地域活性化の成功事例として華々しく取り上げられているケースもある竹田城ですが、地域の収入という観点から見ると、必ずしも成功事例と言えないように思います。

通助では「3つのポイントで解体! 経産省「地域ストーリー作り研究会」報告書」という記事の中で、観光による地域活性化の成功は、「観光収入=入込客数×客単価×域内調達率」によって計算されるべきだと触れました。つまり、入込客数が大幅に増加しているからといって、その人たちが地域で生産された価値を消費していなければ、地域に与えるインパクトは小さいのです。

竹田城の場合、深夜に車を出して朝に竹田城に行く。そして、そのまま昼前に帰る、もしくは日本海側に抜け、そこで宿泊するというように「通り道」にされてしまっている感がします。

地域活性化はゼロサムゲーム的な考え方も必要です。朝来市の活性化を考える上では、「どこで昼食を取らせるのか?」あるいは「前泊させるためには?」、といった各論を考え抜くことによって、朝来での消費を増やしていくことも重要だと思います。

「地域活性」とは競争です。

その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。