青森県民局は、青森県の下北地方で行われている民俗芸能「能舞」を体験する体験観光プランの製作を行っています。そんな中で、実際の観光客を動員したモニター調査が行われました。モニターの方々からは金額設定などの論点が出てきたようです。
能舞モニター調査 観光商品化を探る(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/local/aomori/news/20160229-OYTNT50359.html
民俗芸能などの「民俗」を観光資源化する取り組みは、近年積極的に行われるようになっています。それに対しての議論は非常に活発に行われていますが、「民俗」が「ふるさと」などのイメージと結びついた上で、商業的に発信されていく潮流を止めることは不可能でしょう。
このような現状を踏まえれば、担い手や地域の人びとに対して、多くの経済的価値をもたらすことが最も取り組まれるべきことになるかもしれません。そういったことから考えると、「ふるさと」や「古き良き日本」を発信する観光地は日本に非常にたくさんあり、明確な価値を発信できるキーワードではなくなったのではないか、と考えています。
資源化が行われるのであれば、「ふるさと」といったありきたりな発信にとどまらず、民俗芸能への深い理解に基づいて、そこから抽出されたストーリーを元にして、観光資源化が行われていくべきではないか、と考えています。
地域のブランディングを考える上で、「ストーリー」という要素は極めて重要なもののひとつです。地域ストーリーについては、こちらの記事が最も適切な解説記事だと思います。
地域ブランドにはストーリーが必要だといわれるが、そもそもストーリーってなんだろう?
「地域活性」とは競争です。
その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。