農家民宿が外国人観光客に人気を集める 京都市左京区の事例

京都市左京区の北部にある農家民宿が外国人観光客に人気を集めています。人気の理由は、宿泊の中で農作業などを楽しめることなどが挙げられるようです。この事例をうけて、毎日新聞は「自然も立派な観光資源になりうる」と述べています。

’16京都市長選 課題を探る/3 中山間地 「自然」も立派な観光資源 /京都(毎日新聞)
http://mainichi.jp/articles/20160121/ddl/k26/010/512000c

とても興味深い事例として拝見しました。「自然も立派な観光資源になりうる」というのは、正しい面もある一方で、地方部の自治体が陥りがちなミスをもはらんでいる言葉であると思っています。

これはどういうことかというと、地方部の自治体では安易に「自治体の自慢は自然」と言われるように思っているんです。しかし、良い自然はどこの自治体・地域にあるものなんですよね。ですが、「金銭的/時間的を払ってその近くに行きたいほどの自然か」といった「良い」を超えた魅力があるかや、「なぜ◯◯町の自然ではなくて、この町の自然なのか」といった周囲との差別化、のようなポイントは必ずしも意識されているとは言えないと思います。実際、農家民泊はどの地域でも見られるようになり、新規性を失っているように思います。

その一方で、本事例が成功事例のひとつとして挙げられる理由としてはいくつか考えられます。一つ目は、外国人観光客が多く集まる「京都市」に立地しているということです。「味気ないホテルじゃないような京都を満喫したい!」と考えている観光客は特に欧米には多いのではないでしょうか。そして2つ目は、外国人観光客を明確なターゲットとして、外国人に価値がある体験を民泊の中で取り入れていることです。このように「外国人観光客にとっての価値を向上させることを考えていくこと」は、今後の日本で非常に重要な課題になっていくと思います。

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