留学生対象のモニターツアーを開催 外国人観光客促進をめざして 秋田県

秋田県観光協会が、秋田大の留学生を対象にモニターツアーを開催しています。留学生にSNSでの発信をしてもらうことで、秋田県へ訪れてもらおう、という考えです。

観光発信、留学生に期待 モニターツアー(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/local/akita/news/20151017-OYTNT50179.html

類似の取り組みは全国的に行われています。友人・知人から勧められるものに対しては、普通の広告よりも心理的な障壁が高くない、ということはしばしば言われていることですし、それを生かし、SNSでの発信を行わせることについては面白いと思っています。その一方で、母国の友人と、留学生である招き手という立場の差や、留学という選択肢を選ぶほどに日本が好きである、という留学生の特異性は加味して、そうでない(それほどでもない)友人・家族などにどのように訴求するかは考えなくてはならないでしょう。単純にいっても、日本に住んでいない人に秋田に来てもらうのと、日本に住んでいる人に秋田に来てもらうのとでは、大幅に前者の方が金銭的・心理的ハードルが高いといえます。それゆえ、よっぽどそこに来たい、と思わせなければそれほど効果はありません。日本人が多様であることと同様に、◯◯人も多様であることを踏まえ、明確なターゲティングの元に(例えば◯◯人留学生の家族層をターゲットとし、学生を見に来ると同時に、留学生と一緒にくつろげることを提供するなど)、このような取り組みが行われなければ、それほど意味のあるものになってこないと思います。

多様な外国人観光客のニーズ把握については、こちらもご覧ください。
外国人観光客のニーズ把握には外国語ガイドブックが参考になります

「地域活性」とは競争です。

その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。