広域自治体による杉原千畝を利用したブランディング 岐阜県・福井県の事例

岐阜県・福井県の5市町村におけるそれぞれの観光地を結びあわせたルートが、「杉原千畝ルート」と命名されました。訪日外国人観光客に人気のある施設同士が自治体を超えた連帯を行うことで、地域の価値を高めようとしている事例のひとつということができるでしょう。

杉原千畝ルート 岐阜の周辺自治が協議会 観光活性化へ(毎日新聞)
http://mainichi.jp/articles/20160714/k00/00e/040/229000c

「杉原千畝」を資源として捉えると、一部の外国人に対して非常に強い訴求力を発揮しうる「ターゲットが明確で尖った観光資源」ということができるでしょう。このような資源は強みを持っているものだと思います。金沢・白川郷といった魅力的な地域と合わさることによって、地域の持つ競争力は増加するでしょう。

ただし、そのような「複合的な魅力」訪れてくれた人びとに対して、「どこで昼食を取らせるか」、「どこで宿泊させるか」ということに関しては、地域内での競争になってきます。白川郷・金沢という強いブランド力を持つ地域以外の地域は、そういったところに主要な観光収入を奪われないように、顧客に対して価値を伝達していく必要があるでしょう。そうしなければ、「人は来たけど…」という結末に終わってしまいます。

地域活性化を競争として捉え、他地域を踏まえた上で自身の地域の価値を考えていくという姿勢はとても重要です。通助ではこれからもこういった観点からの地域活性化を考えるための情報発信を行ってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

地域活性化は競争だ

「地域活性」とは競争です。

その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。