観光ガイドブックの使命とは 仙台

仙台市が作製した観光ガイドブック「週末仙台」の郵送配布の申込件数が受け付け開始から郵送予定分の1000部を大きく上回り、1日で7000件を超えました。

結弦効果?仙台観光ガイド申し込み殺到(河北新聞)
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201604/20160414_13016.html

そもそも観光ガイドブックのゴールは何でしょうか?それは最終的にその地に来てお金を落としてもらうことです。このゴールにたどり着くまでには、まずは知ってもらう→親しみを感じてもらう→来てもらう→お金を落としてもらうというふうに、いくつも段階に分かれているのが特徴的です。確かに知ってもらうための施策は大切ですが、来てもらうまでの動線を設計する必要が欠かせないのです。このように写真集的扱いを受けてしまうのは、税金の無駄遣いであるといえるかもしれません。

イベントの成功=地域活性化の実現ではありませんの中でも述べていますが、仮に羽生さんのファンの人たちに来てもらえたとしても羽生コンテンツ目的で訪れるため、他の部分にお金を落とすことには無頓着であり地域活性にはつながらないと言えます。東北を楽しみに来ているのではなく、羽生さんと触れ合うためだけに訪れているからです。こうした集客は一時的になりがちでブームが去った後は元どおりになってしまい、地域が活性化することはありません。地方はその地域の観光資源を好きになって継続的に何度も訪れてくれるようなリピーター客を生み出していく必要がありますし、観光ガイドブックはその手助けとなるようなものにならないと意味がないでしょう。

ちなみに外国人向けガイドブックを見ると、外国人が今何を求めて日本に来ているかわかるため、これからどのように戦略を立てていくのかの手助けになります。
外国人観光客のニーズ把握には外国語ガイドブックが参考になります

「地域活性」とは競争です。

その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。