阪神間のデートスポットとして人気 明石海峡エレガント・ベイクルーズの事例

神戸港を出港し、明石海峡大橋・淡路島・神戸の街並みなどを眺めることができるナイトクルーズ船、「明石海峡エレガント・ベイクルーズ」が人気を集めています。ロマンチックな雰囲気が、プロポーズの場として選ばれていることが原因のようです。

神戸、大阪、京都「三都」で大人旅満喫!(報知新聞)
http://www.hochi.co.jp/hobby/etc/20160301-OHT1T50051.html

近年、街中を歩いていると「愛の聖地」なるものをしばしば目にします。その中には、「ここに本当にカップルで来たいか?」という存在自体が疑問なものもしばしばありますが、多くはまあまあロマンチックだと言われている場所にあるように感じます。

しかし、プロポーズや告白などの恋のライフイベントは、同じ相手に対して何箇所でもできる行動ではありません。ロマンチックな場所、特に告白のスポットというものは、常にロマンチックな場所同士での食い合い、ゼロサムゲームが発生しているということ、そして優先度1位の場所しか、告白やプロポーズの場として選択されない、ということは理解されるべきでしょう。「恋人の聖地」なるものを量産する行為は、一部の際立った告白スポットを生み出すのみで、残りには何の影響も与えないものになると考えられます。

阪神間でデートスポット・デートプランなどを自治体が提示する場合、「神戸」は大きなライバルのひとつとなります。神戸に行くのと同時間・同金額で行けるデートスポットは、神戸を上回る尖った魅力がなければ人が来ません。同時間圏・同金額圏・同体験価値といったライバルを意識し、競争戦略から地域活性化を考えてみるのも重要な視点です。

競合の中で一位でなくてはダメなんです、ということについて、この記事において詳しく解説しています。ターゲットを厳密に設定し、少数のターゲットの中で、一位を目指していくということは、地域活性化を考える上でも非常に重要な考え方です。
欲張らない

「地域活性」とは競争です。

その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。