各政党の地方創生に関する認識まとめ【2015統一地方選】

前々回の記事、各政党の地域活性化・交流人口増加に関する政策まとめ、そして、前回の記事、各政党の中小企業活性化に関する政策まとめでは、タイトル通り、交流人口増加政策、そして中小企業活性化政策について、それぞれの党の方針を見てきました。

今回は、最後の統一地方選関連記事として、政府の主導する「地方創生」に関して、各政党がどのような考え方を持っているのかについて、各政党の考え方をまとめてみました。この場ではそれぞれの政党が打ち出した政策に対する評価は行いません。政策に対する評価は、読者の皆様にお任せします。紹介する順番は、2014年衆院選後の衆議院議席が多い政党順です。

・自由民主党
与党として、地方創生の実施を「地方が主役」・「個性豊かで魅力ある地域社会」の創造と位置づけて、地方創生を強く推進している。

2015自民党政策パンフレットより
http://jimin.ncss.nifty.com/pdf/pamphlet/20150226_bira.pdf

・民主党
政府の主導する地方創生関連法案に対して、1.具体性がない、2.国主導の上から目線であることから、「真の地方再生につながるのか」疑問視している。

地方創生関連法案に対する反対討論より
http://www.dpj.or.jp/article/105348

・維新の党
政府の主導する地方創生を、「ばらまき」「上から目線の中央集権体制」と批判しており、これらを廃止して、地方の財政的自立を促すことが最も大切であると主張している。

維新の党 基本政策より
https://ishinnotoh.jp/policy/policydetail/

・公明党
「人が生きる、地方創生。」というキャッチコピーを利用し、地方創生を推進。
東京一極集中による、地域の人口減少を食い止めるための手段として、「地方創生」を位置付けている。

公明党 統一地方選重点政策より
https://www.komei.or.jp/news/detail/20150208_16194

・日本共産党
政府の地方創生事業を、「地方切り捨ての集約化」「地方の衰退を加速」などと非常に強く批判している。

いっせい地方選挙政策アピールより
http://www.jcp.or.jp/web_policy/2015/02/post-688.html

・次世代の党
政府の主導する、地方創生関連法案に対して、1.具体性を欠いている、2.地方分権に逆行するものであるとして、反対している。

地方創生に関する特別委員会設置に関する談話より
http://jisedai.jp/news/20141009_1.html

・生活の党と山本太郎となかまたち
政府の主導する地方創生関連法案に対して、地方に財源・決定権が与えられていない、などの理由で反対している。

地方創生関連2法案について小宮山国対委員長が反対討論 より
http://www.seikatsu1.jp/activity/diet/20141106komiyama-debate.html

・社会民主党
地方創生を「選挙目当てのパフォーマンス」「バラマキ」「選択と集中による切り捨て」と強く非難しており、「住み慣れたまちで、いつまでも、安全、安心、快適に暮らせるようにすること」こそ真の地域の再生であると主張している。

統一自治体選挙2015 選挙政策集
http://sdp-municipality.jp/pdf/2015manifest.pdf

与党が賛成し、野党が反対するという図式は当然ですが、野党の中では「地方創生」に反対する理由が多様であることが非常に面白いと思いました。地方をどのように捉え、どのように支援していくか、ということは、人口減少社会において、重要な政策のひとつになってきそうです。

以上、3回にわたって統一地方選についての情報発信を行ってまいりました。「地域活性」と大きなくくりで一口に言ってみれば、誰も反対しない「全員賛成」な事柄なのですが、細かい部分に関して見ていくと、非常に多様なことが「地域活性を担う政策」と称されており、それぞれの政策について、賛成あり、反対あり、様々な議論がある、ということが伝われば幸いです。


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