地域活性化イベントとは・イベントの成功事例とは 【地域活性化用語集】


地域活性化イベント
地域活性化を達成することを目的として行われる取り組みのこと。短期間・非常設的な部分に特徴があるといえる。
イベントそのものの成功に一喜一憂することなく、長期的な地域活性化の達成にどれほど寄与したのか、という部分に注目し、成功事例を判断していく必要がある。


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解説

今日、多くの地域で積極的に行われている「地域活性化イベント」ですが、「イベント=短期間的である」という点から生じてしまうことになる問題点を解決し、長期的な地域活性化(=顧客にとっての地域の価値を長期的に向上させることによって、地域へのお金の流入を増加させること)の達成に寄与するように考える必要があるように思います。

  • 残りの期間における継続的な収入の方が重要であることを意識する
  • イベントが行われている期間と、イベントが行われていない期間とを比較してみると、圧倒的にイベントが行われていない期間の方が長いわけです。そういった中で、イベントの期間に集中して誘客を行うことができたとしても、それによる地域が得られる収益はそれほど大きくありません。また、短期間に地域が受け入れることが可能な人の数にも限界があります。

    以上述べてきたことを踏まえると、イベントの上手な使い方として「閑散期に誘客することを試みる」ということが考えられますね。秋の北海道で開催されているイベントなどがその代表として挙げられるでしょう。

  • これを踏まえると、イベントは「地域のブランディング」の一要素として用いられるべき
  • イベントに来た人に対して、「もう一度、この場所に訪れてみたい」・「継続的にこの商品を購入したい」といった思いを持たせることによって地域の収益増を達成することが、イベントの最大の目的であるとして良いでしょう。

    そのように考えてみると、しばしばイベントにおいて散見される、イベントの収益を重要視して廉売をする(その場では安いから購入する、その後は高いから継続的に購入されない)・地域のブランドイメージを壊す(今まで継続的に購入してきた人びとからの収益が減少する)、ということは全くもって違う、全く目的と合致していない、ということです。

  • 地域とあまりつながりがないイベントの設計はかなり難しい
  • 丼もの・ラーメンなどを利用した食イベント(一部しか地域を表象しうるような要素はありません)、アニメ・ゲーム・アイドルなどを利用したイベントもまた、地域活性化に結びつける上で難しいテーマであるように思います。

    これらは、地域に足を運んでもらうための導線としては大きな集客力をもつと思いますが、あくまで「地域に来る導線であって地域を好きになる導線ではない」ということです。こういったイベントを開催し、「地域活性化に貢献した」と称することは、必ずしも適切ではないのではないかと思います。

より詳しく論じた記事はこちら!

福岡県のマーケティング〜地域活性たからいちにて


(通助が考えるイベント成功事例:地域活性たからいちの福岡県ブースについて取り上げて、成功要因を論じています。)

イベントの成功=地域活性化の実現ではありません


(アニメ・漫画などのコンテンツを利用した地域活性化に関して、より詳しく論じた記事です!)

もったいないシンポジウム


(シンポジウムなども、「成功事例」とは何か、ということを共有した上で行われないといけないですね。)

関連用語

地域活性化
まちおこしの成功事例
成功事例
アニメによる地域活性化

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