東日本旅客鉄道(JR東日本)は9月21日、福島県いわき市の農業者と共同で栽培したトマトを首都圏のグループ飲食店などで本格的に展開するそうです。地産品の販路拡大などに取り組む施策です。
出荷するのは福島県いわき市に設立した「JRトマトランドいわきファーム」で旨味が強いという「カンパリ種」などの11品種。今までは地元のみで販売していたようですが、供給体制が整ったことから首都圏で本格的に展開するようです。
JR東日本、「JRとまと」を首都圏で本格展開 売るだけでないその目的とは?(yahooニュース)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160921-00010006-norimono-bus_all&p=2
JR東日本がトマトを展開させる理由として、地域活性化が目的であるそうです。
背景としてはJR東日本グループは地域に優良な農産物がありながら、生産者や生産量の減少という問題を抱えている地域の現状に接し、同じ思いをもつ農業者と連携するため、JRとまとランドいわきファームを設立したといいます。
このように多角化した産業展開を6次産業化と言います。
現在の農業経営においてマーケティングは不足されがちな視点であることは課題となっています。その中で6次産業化は加工や、流通、販売を取り込んでバリューチェーンを構築する取り組みです。
いわき市のトマトはJR東日本というブランドに保護され、加工され、消費者のもとに流れていくでしょう。東本大震災で風評被害を大きく受けたいわき市のトマトは普及できる大きなチャンスであると言えます。
そして、首都圏で本格的に展開することの目的は「いわきの人々とつくった農産品を首都圏に発信し、その商品の裏にあるストーリーをしっかり伝えることで、いわきに足を運んでもらうこと」も挙げました。
このストーリーこそいわき市のトマトというブランド力をつける最も重要なことであるでしょう。
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「地域活性」とは競争です。
その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。