環境省は、温泉の効能や入浴方法、マナーの案内表示を多言語化するなどして、訪日客を呼び込み、温泉地のブランド化を進めていくようです。また、民間企業と連携し、温泉の魅力をアピールする取り組みも行われます。
温泉地に訪日客呼び込め 環境省、効能など多言語化
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG22H2O_S6A520C1CR8000/
温泉は地域の重要な観光資源であり、その利用客を訪日客にまで広めることにより、地域の収入を増やしていくというこの施策は意義のある取り組みといえるでしょう。訪日客が温泉を利用しやすいように様々な点に配慮していくことで、とっつきやすい・より価値のある観光資源になることは間違いありません。
国内には多くの観光資源があり、訪日客は求めるものは人によって違います。都会を巡りたい観光客もいれば、神社仏閣を楽しみたい人もいます。最近では、「爆買い」という言葉が注目されているように、買い物をするために日本にやってくる観光客もいます。いずれも、観光客には何らかの欲求があり、それを観光先で満たしているのです。
数ある観光資源から選ばれるためには、この欲求を理解しなければなりません。さらに、その欲求を作り出していく必要もあります。これには、訪日客が日本に来て何をしたいのかを想像し、その欲求に沿うような訴求方法を考え、実践していくことが重要です。例えば、温泉の効用・機能面のアピールだけではなく、その効用によって綺麗になれる、リラックスできる、などといった「あなたにとってこのように効果がある」というアピールをしていく必要があるでしょう。
上に挙げた2つの例はいずれも日本人に対する訴求法として、全国的に見られるものです。外国人に対してもこの訴求が有力なのか、外国人に対してなら新しい価値を有していないのか、考えていく必要があると思います。
観光客に選ばれるために重要な点は、こちらのコラムを参考にしてください。→観光客の選択肢に入ることの重要さ
「地域活性」とは競争です。
その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。