商店街復活なるか?!まちゼミ開講 長野県の事例

松本商工会議所は、商店の店主やスタッフが講師となり、専門的な知識や技術を無料で紹介する「お店の人が教えてくれる!得する街のゼミナール」の参加者を募集しています。「きれい」「健康」「つくる」「まなぶ」「たべる」の5種類・78講座を開きます。

松本で「まちゼミ」 専門知識生かした78講座、プロの技教える(松本経済新聞)
http://matsumoto.keizai.biz/headline/2056/

 とある商店街の活性化に携わっていた際に実は同じことを考えました。そのときの経験を踏まえて今回考えてみます。

 大型チェーン店が商店街に流入し、また店主高齢化などに伴い個人店の閉店が相次ぐなど徐々に他の商業施設と差別化をなかなか図れなくなってきた商店街。そしてお客さんもまた近隣スーパーなど選択肢が増え他店舗に流出しがちになり、〝その商店街に行かないとダメ〟な理由がなくなってきました。つまり店主と客の関係が希薄化しているのです。今こそ昔のような双方向のコミュニケーションの復活が望まれるため、非常に良い取り組みと言えるでしょう。
 

 このようなまちゼミを行うと、その店や店主のファンになり、もう一度訪れようという顧客の心理が働きリピーターの獲得につながります。顧客の長期ユーザー化は商店街にとって救世主となるでしょう。店主らは専門知識を活かすことができるため、他の商業施設はマネしにくいという差別化にもつながります。
 

 しかし実際にこの取り組みを行うにあたっていくつか問題が生じます。まずは個人店が多く人手が足りないことから、講座をしに行く時間がないという点(イベントで人が集まりやすい休日は店にとって稼ぎ時)。そしてイベントを無料とする際の会場代etcの費用を誰が負担するかという点。このようなイベントを立ち上げた際の店主間のモチベーションに差異が生じ、いかにして他の店主のやる気を引き出すのかという点などもありました。今後増えるであろう地域ゼミはこのような点をいかにして解消するのかが今後の課題となるでしょう。

「地域活性」とは競争です。

その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。