観光バスの路上駐車が問題化 「爆買い」の負の側面とどう向き合うか?

2015年の流行語のひとつとなった「爆買い」。爆買いに対する大きな批判としてこの新聞では、観光地として外国人観光客に人気を集めていることによって、その土地の生活者、あるいは別の観光客にとっての価値が低下してしまっているのではないか、そのことに真摯に向き合う必要があるのではないか、という批判を行っています。

浅草・銀座・新宿…「爆買いバス」の路上駐車に悩む(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG14H74_R21C15A2CC0000/

通助を運営しております株式会社ホジョセンでは、12月から地域ブランドに関する読書会を開催しております(今まで開催した会の様子はこちら)。その中でも議論になったこととして「観光客が増えることは、本当に居住者が地域へ愛着を持つことにつながるのか?」というものがありました。

「◯◯(有名な観光地)の近くに住みたいですか?」という質問に対して、安易に「はい」と答えることは難しいでしょう。現状では一部の成功事例(京都市や北海道)以外は、観光地としての良いイメージ→住みたい場所としてのイメージ、と転化していないように思います。

地域活性化や地域ブランドの考え方が「全体の利益」を志向しながらも、「全体の利益」になり得ない要素(例えばこの記事に登場する路上駐車などの問題)を少なからず有しています。地域活性化や地域ブランドを考える人びとはこのような問題に対して真摯に向き合う必要があると思います。

通助はこれからも、地域に大きな利益をもたらせるようにマーケティングの観点を生かして設計しながらも、観光業とほとんど関連のない人びとの生活を阻害しない、そして、そのような経済的な利益が上がらない人びとにも誇りを持ってもらえるような地域活性化のあり方を模索し続けていきたいと思います。

「地域活性」とは競争です。

その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。