旭川市出身のお笑い芸人とにかく明るい安村が、旭川市の観光大使に就任しました。旭川冬まつりなどでのPRによって旭川の「明るさ」を発信していくことが期待されているようです。
〈速報〉とにかく明るい安村「いい街ですよ」旭川観光大使に(Asahi Shimbun Digital)
http://www.asahi.com/and_M/interest/entertainment/Cfettp01512220026.html
通助では「地域ブランドとは何か」「地域ブランドをどのようの構築するのか」ということにひとつの焦点を当てて情報を発信してきました(例えばこれらの記事をご参照ください。「地域ブランド成功事例に学ぶ地域ブランディング」、「地域ブランドのストーリーってなんだろう?」)。
「観光大使」というのは、ブランド(ここでは、「地域ブランド成功事例に学ぶ地域ブランディング」に倣い、「生活者の中にある地域に対しての認識」と定義しておきましょう。)を伝えるためのひとつの手法であると考えることができます。子育て環境をウリにするベッドタウンであれば、子育てで有名なタレントなどを起用すれば生活者の地域に対する認識を「子育て環境が良さそう」という方向に強化できる、という意味です。
この記事を見て抱いた感想は「旭川市はとにかく明るい安村さんのイメージを本当に目指しているのだろうか?」という疑問です。彼を起用することで、面白そうな街という認識を与えられることは間違いないですが、同時に、必ずしも上品だとは言えない、というような別の認識も与えてしまうように思います。
ブランディングは長期的なスパンで見ていかなくてはならないものです。観光大使を考える上でも、一時期の集客を期待するのではなく、本当に発信したい情報を代弁してくれるような人選をしていく必要があると思います。
「地域活性」とは競争です。
その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。