一次産業体験交流事業が拡大 全国で受け入れ態勢整う

農業従事者の所得向上が課題となる中で、農業を体験出来るツアーや長期宿泊体験活動の推進が積極的に行われています。JAもそういった部分に注目して、支援を行っていく方針のようです。

子どもの体験交流を 農業理解と活性化に(農業協同組合新聞)
http://www.jacom.or.jp/noukyo/news/2016/04/160419-29645.php

農業従事者の所得向上の手段として、収穫を体験してもらう(人件費減)、プログラム自体で収入を得る(消費額削減)、宿泊数・食費などが増える(消費額増)などという面があり、非常に適当な手段であると考えています。

その一方でこれほどまでに乱立していっていることは、必ずしも望ましいこととはいえないように思います。大阪圏のファミリー層をターゲットにすると一言で言ったとしても、2時間圏内には、兵庫中部・淡路島・姫路郊外・大阪南部など数多くの地域があるわけです。そういった環境で、「ここで体験農業をしたい!」と思わせるような、オンリーワンな魅力が求められていると思います。

JAとして本施策は、「多くの農家の収益増」につながるものであると考えているのかもしれませんが、現実はおそらく競争・人気の集中、ということになっていくように思います。そこで生き残っていくために、体験農業のターゲット、そして何を伝達するかということを考え抜いていく必要があるでしょう。こちらの記事が参考になると思われます。→「今の実務に活かせる、地域ブランド成功事例に学ぶ地域ブランディング

「地域活性」とは競争です。

その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。