兵庫県姫路市は世界遺産・国宝の姫路城で2月1日から入城料をクレジットカードで支払えるようにすると発表しました。近年訪日外国人(インバウンド)の入城が増えており、利便性の向上を図ります。城内に置くパンフレットの多言語化も進めるとのことです。
姫路城、入館料のカード払いOK 訪日客便利に(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO96457720T20C16A1LDA000/
注目すべきは、14年度の訪日外国人観光客が8万3000人なのに対し、15年度は23万5000人と大きく伸ばした点です。もちろん改修後1年目のための増加が影響していることが考えられますが、他の地域は姫路城を成功事例として参考にすることが欠かせません。
訪日外国人観光客は〝日本らしい〟モノを求めて日本を訪れます。姫路城のような城はサムライをイメージさせ、〝日本らしさ〟の筆頭であり、国内観光者とはまた違うニーズが見られます。そのような〝日本らしい〟観光資源を持っている自治体の方々はこの好機を逃すべきではありません。
そしてたとえチャンスがあったとしても、訪日外国人観光客にとって訪れる際の障害があればインバウンド効果があまり見込めません。マーケティングでは常に顧客の立場になって物事を考えます。観光においても徹底的に訪日外国人の立場になることが重要で、訪日外国人観光客が実際にその観光地を訪れた際に、何を感じ何を不便に思うのかということを考え、少しでも障害を減らすことができたかどうかが、今後インバウンド効果を見込めた地域と見込めなかった地域の明暗を分けることとなるでしょう。
「地域活性」とは競争です。
その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。