リンゴの県産オリジナル品種「シナノゴールド」がイタリアで大規模に商業栽培されることが正式決定し、同国の生産団体と県との間でライセンス契約が24日、締結されました。
「シナノゴールド」欧州進出 世界ブランドへ第一歩(産経新聞)
http://www.sankei.com/region/news/160325/rgn1603250018-n1.html
日本のものを海外へ輸出するアウトバウンドが以前注目されていますが、日本のものを輸出する場合、まずは①先進国向けと②途上国向けで試作を大幅に変える必要があります。そしてさらに先進国向けを細かく分解すると、⑴日本らしさがあるものと⑵日本らしさがないものの2種類になります。この⑴の場合だと、オンリーワンの存在のためそれでないといけない理由(他商品との差別化)が明確です。そうなると高価格帯でも一定の需要があり勝負することができます。しかし⑵の場合だとどうしても差別化が難しく価格競争に陥ってしまう可能性があります。
⑴も⑵もともに必要になる考え方が〝ブランド〟ということになります。リンゴはもちろん味の美味しさもあると思いますが、どうしても価格競争に陥りがちになります。どう差別化をするかというと、日本ブランド=安心・安全を売っていくことになるでしょう。
しかし外国人は〝シナノ〟をそもそも知りません。「シナノゴールド」という品種名を商品名にできないため、商品名を「yellow」と「hello」で「yello」にしたということですが、せっかくならば外国人に日本の商品であると認識してもらうためにもう少し商品名を工夫する必要があったのではないでしょうか。
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