自治体内での「特産品市」、どのように地域活性化に生かすか 四万十市の事例

四万十市で地元の特産品を近隣住民に向けて魅力を発信するための特産品展「市産業祭 しまんとの“チカラ”フェスタ」が開催されました。市町村合併後の行政地域でこのようなイベントを行うのは今回が初めてのようです。

高知県四万十市の特産品一堂に 初の産業祭にぎわう(高知新聞)
http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=352949&nwIW=1&nwVt=knd

類似のイベントは、津々浦々の自治体で行われているように思います。それでは、このようなイベントを、どのように持続的な地域活性化につなげていくことができるのでしょうか。

その地域の特産であることに物珍しさを感じない地域の人びとにとっては、地場のものが出揃っているお祭り的な環境だからこそ、地元のものをついつい買ってしまうのであって、継続的にこれらのユーザーになってもらうような導線を設計することはそこそこ難しいように思います。

ひとつの手法として、購入した時に「使ってみたら、これ日常的に使っても便利だ!」、あるいは「これを購入することは、私たちの生活にもつながっているんだな!」と思わせるということが考えられると思います。地元の人にとって「日々使っても良い」、「他人事ではなく自分のことなんだ」、と思わせるように商品以外の部分での設計を行うことにより、定期的に利用してもらえるのではないかと思います。

商工会議所などでしばしば「お買い物は◯◯(地域)で!」という標語を見かけますが、その表現は見当違いでしかありません。その場所とその物に価値があるのであれば、誰でも家に近い地域で買いたいと思うでしょう。このようなイベントにおける「地場産品の消費」もそれと同じような意味合いで利用される場合の方が多いように思います。一般的な製品と違い、値段や品揃えとは別の「顧客にとっての価値」をしっかりと再定義していく必要があるように思います。

四万十市は外国人観光客誘致に関連しても、ひとつ面白い取り組みがありました。詳しくはこちらをご覧ください。
外国人観光客のニーズ把握には外国語ガイドブックが参考になります

「地域活性」とは競争です。

その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。