薬草を利用した地域活性化に養命酒製造が協力 水戸市の事例

水戸市は、養命酒で有名な養命酒産業と協力し、薬草を新たな市の産業として定着させていくことを表明しました。ハーブ園に訪れることを増やし、そこで薬膳料理などを提供することによって、地域活性化を達成しようとする方針のようです。

水戸市と養命酒製造、薬草使い観光・産業新興 (日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO05235350V20C16A7L60000/

地域活性化を志した政策を行っていく上で、「何かやれば、人が来るだろう」と考えることは間違っています。この事例の場合、「薬草を使った施設を作ることによって、観光客を呼び込む」ということがひとつの目標になっていますが、それが達成されるかどうかは、その政策が顧客の観点から見て、価値が高いと思われる必要があります。

通助でもしばしば触れています通り、すべての具体的行動(この事例の場合では、薬草を使った観光流入増を志すという政策)は、「誰に対して、何を伝えたいのか?」というところに紐付いていなければ、何の意味も持ちません。

企業にせよ、自治体にせよ、組織が何かを行っている場合、それによって「誰に・何を伝えようとしているのか」という部分を考えていく必要があります。その部分を本気で考えぬき、それに合致した行動を行っていくことが最も大事です。

本事例の場合、「ターゲットは誰なのか」、「その人たちに対して「どのようなことが味わえる」場所なのか」ということが明確になってくれば、非常に面白い事例のように思います。今後、これらがわかる情報が発信されることを心待ちにしています。

追記になりますが、このような取り組みによって「薬草」イメージを水戸に付与していきたい、というように考える際には、このような記事が参考になるかと思います。

地域ブランドにはストーリーが必要だといわれるが、そもそもストーリーってなんだろう?

「地域活性」とは競争です。

その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。