新しいスポーツ施設による地域活性化を目指す動き〜上越市の事例

上越市で「上越アクティブスポーツ協会」が発足しました。新しいスポーツの振興を行うことで、地域活性化を達成することが発足目的で、今後、市内に拠点となる屋内型スポーツ施設の建設に向けた取り組みを行っていく予定です。

上越アクティブスポーツ協会発足 地域活性化へ拠点施設 会員募集、市長にも支援要請 /新潟(毎日新聞)
http://mainichi.jp/articles/20160616/ddl/k15/050/124000c

「スポーツで地域活性化」という議論はよく耳にするものですが、スポーツによって達成される「地域活性化」とは何を指すのか、ということについて適切に議論が行われなければ、全く無意味なものになってしまうと思います。

市民の健康増進や、新スポーツによる子どもの能力の発達、ということは確かに地域活性化と言えるかもしれません。しかし、通助では地域活性化を、地域が得られる収入ベースとして議論します。なぜなら、そういった複数の目的が混ざり合った漠然とした意味で地域活性化という言葉を使うことは、目的を明確に意識できない部分で問題があると思います。

地域活性化は競争だ


(通助の考える地域活性化について、くわしくはこちらをご覧下さい。)

新幹線の駅に近くにあることから交流人口の増加が見込まれる、と記載されていますが、新幹線を利用してスポーツ専用施設に行くという行動は必ずしも人々の間に定着している行動であるとは言えないように思います。

さらに言うと、「地域活性化」を目的にするのであれば、「いかに地域への収入を増やすか」という議論も欠かせないと思います。使用料や、施設内で消費される大手メーカーの飲料物だけではなく、より地域にお金が落ちうる形での導線の整備が望まれます。

要するに、地域活性化という言葉を用いて、「ばっくり言うと良いこと」というイメージを持たせるという戦略は、様々な場所で行われていますが、本当に地域活性化を行う上では、それは全く望ましくないですよ、ということです。

「地域活性」とは競争です。

その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。