「地中海イメージ」を目指してオリーブ栽培再開 志摩市の事例

地中海の雰囲気が楽しめるとして話題の志摩市では、より地中海のイメージを強化するためにオリーブの植樹を推進しています。このような取り組みを続けることによって、5年後から10年後には志摩市産のオリーブオイルを販売したい、という目標を立てているようです。

オリーブ栽培 再挑戦(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/local/mie/news/20160130-OYTNT50211.html

地中海のイメージを売りにしている場所は志摩市以外にも小豆島など様々なところがあります。そういった中で、志摩市の「地中海」的なブランドイメージを強化するための手段としての「オリーブ植樹の推進」であると説明できます。

地域活性化を目的とした取り組みと称されるものにおいて、しばしば「何かを行うことの目的化」が見られます。しかし、何かを行うことそのものは目的ではなく、顧客に何かを伝えるための手段であると捉えるべきでしょう。それゆえ、誰に・どのようなイメージを与えたいかを考えた上で、最適な「手段」として何かを行っていくという発想が必要です。

このように、ただ無闇にオリーブを植えるなど、などの行動ベースを考えるのではなく、顧客にどのようなイメージを抱かせたいか(ブランドストーリー)を考えた上で、そのイメージに合致するように行動を行っていく(あるいはイメージに合致しないものを排除していく)という考え方は非常に重要です。地域活性化の成功事例には、このような「手段としての地域活性化政策の実施」が必ず存在しています。

ブランドストーリーについては、こちらの記事で詳しく述べています。こちらもあわせてご覧下さい。
地域ブランドにはストーリーが必要だといわれるが、そもそもストーリーってなんだろう?

「地域活性」とは競争です。

その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。