観光地へのアクセス充実を図る取り組み、乗合タクシーが候補に 男鹿市の事例

男鹿市は、観光地への観光地へのアクセスの充実を図るために、JR男鹿駅を起点とした予約制乗合タクシーの充実を検討しています。その背景には、貸切観光バスによる団体旅行客以外の顧客である、少人数旅行者の取り込みを図りたい、という意識があります。

男鹿観光に乗り合いタクシー運行へ 二次アクセス充実図る(秋田魁新報)
http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20151213d

これまで男鹿の観光は、貸切観光バスによる観光が一般的であったと言われています。しかし、観光バスによる観光は入込観光客数には貢献するものの、客単価が非常に低くなるという問題点があります。より地域へお金を流入させるためには、宿泊・夕食などをその地で行ってくれる可能性が高い、個人観光客に焦点を置くことが間違いなく必要でしょう。実際に、黒川温泉のように、ブランド維持のためにバスツアー日帰り観光客を入れないという方針をとっている地域もあります。

ただ重要なのは、交通の便の向上はあくまで「その土地に行く心理的バリアが薄くなる」ということにしか機能しないことです。交通の便が良くなることによって、「その土地の魅力を向上させてくれる」、「観光客がたくさん来てくれる」と思うのは早計でしょう。一層顧客にとっての価値の向上を目指していく必要があります。

これまで通助では、顧客にとっての価値を向上させるための手法として、ブランドの視点を取り入れてきました。地域ブランドについて、最も体系的にまとめた記事はこちら。
地域ブランドにはストーリーが必要だといわれるが、そもそもストーリーってなんだろう?

「地域活性」とは競争です。

その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。