「観光客の滞在時間を半日伸ばす」ことを目的とした戦略講座が開催 七尾市の事例

七尾市では、市に訪れる観光客の滞在時間を半日伸ばすことによって地域での消費を増加させるために、地元観光業関係者が勉強会を開きました。勉強会では市の魅力を再確認したほか、どのようにして「夜」の魅力を向上させるかについても議論が行われたようです。

「半日長く観光を」七尾で戦略練る講座(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/local/ishikawa/news/20151207-OYTNT50143.html

観光客数にこだわらず一人当たりの消費額にこだわる視点(詳しくはこちらで解説しています)は、地域活性化を考えるうえで効果的な視点だと思います。それゆえにどの観光地でもライトアップ事業などを行い、観光客に宿泊してもらうことによって地域で消費する額を増やそうとしているわけです。クリスマスシーズンの観光地ライトアップという取り組みはどの地域でも見かけますよね。どこでも行われていることで、観光客の食い合いになっている(あるいは大手観光地以外であまり効果を上げていない)ように感じます。

これは、「夜間観光客を引きつけるには、どのような取り組みをすればよいのだろうか?」という問いをそれほど意識することなく、「ライトアップをすれば、宿泊客を増やせる」というような意識になっていることが問題であると考えています。

例えば奈良では、早朝の宗教行事を体験出来る体験ツアーを組むことで、宿泊客を増やそうとする取り組みが、常滑市では、深夜にホタルイカ漁を海上から見学する体験ツアー(常滑市観光協会)などが行われています。それをやってみたい!と思う人にとっては価値が高い取り組みであり、非常にユニークです。「ライトアップ」というどの地域でも可能な手段に終始せず、市のイメージと合致した地域資源を見つけてくることが最も重要ではないかと考えます。

「地域活性」とは競争です。

その競争を勝ち抜くために意識すべきことを、マーケティングの視点を入れつつケーススタディにて考察しています。